人が来ないのになぜ? 宿泊者数全国最下位の"徳島"にホテル乱立のわけ
こんにちは、こんにゃくです
12月2日の徳島新聞。
一面トップに載ったのは、
「徳島駅前 ホテル競争激化」の記事でした。
私の故郷、徳島。
夏になると、阿波おどりムード一色に染まり、
春・秋は、まちおこしのアニメイベント「マチアソビ」が開催され、県内外から大勢の観光客が訪れます。
しかし、徳島県は観光客が四国4県の中で最も少なく、
さらに、都道府県別の宿泊者数は全国最下位らしい。(観光庁調べ)
なのにどうして観光の拠点・徳島の中心地である、徳島駅前にホテルが12も乱立しているのか。
宿泊者数低迷とホテル乱立の理由は、地元大企業と、徳島と関西圏を結ぶ高速道路開通にあると思います。
地方発、大企業のお膝元・徳島
就職したらすごい!と徳島県民のお墨付きである、地元企業があります。
大塚グループと日亜化学工業、ジャストシステムです。
大塚グループはみなさんご存じ、
徳島県鳴門市には、大正時代に作られた大塚製薬工場がありました。
日亜化学工業といえば、
青色LEDの開発・製品化で有名ですよね。
また、IT関連企業として、
ジャストシステムを挙げます。
かな漢字変換ソフト「ATOK」を開発した企業です。高性能な日本語変換と学習能力は海外でも高く評価されています。
これらの企業があるためなのか、
人口規模が小さい割にビジネス客が多い
それを裏付けるように、ホテルの宿泊者の9割がビジネス客というホテルもあるそうです。
なので、ビジネス客が多い理由として、
大企業はあるが、田舎にはホテルがないために利便性の高い徳島駅前にホテルが集中している。
私はそう考えました。
日帰りで行ける距離
98年、明石海峡大橋が完成し、神戸淡路鳴門自動車道が全通しました。
関西方面からのアクセスが容易になり、観光客・ビジネス客が徳島に来やすい状況ができあがりました。
現在、JR四国バス等3社が運行する高速バス「阿波エクスプレス号」は、京阪神発着すべて合わせて1日45往復。
片道2時間半、料金も3700円と手頃。
早朝、大阪を出て、深夜に帰れる。
つまり、泊まる必要がないのです。
仕事で疲れて早く家に帰りたいと誰しも思うでしょう。
わざわざ出張先で泊まらなくても、帰れるんだったら帰ろうとなるわけです。
これが宿泊者数低迷の理由なのでは?と私は考えます。
おわりに
企業と取引するために、ビジネス客が来る。
でも、日帰りでも行けちゃうから泊まらない。
宿泊費5000円の経費を削減するには、日帰りがいいのかなと思います。
しかし、それでは徳島は潤いません。
徳島経済研究所の元木氏は、
ビジネス需要の取り込みはもちろん、官民挙げて観光客の誘致に取り組み、宿泊者数の底上げに取り組むことが重要
と言っています。
ふむ。ビジネスホテルだけではなく、外国人観光客を想定した、ゲストハウススタイルの安宿も必要なのではないかと、私は思います。